まさにドーデモイイことだが・・・
デスクワークをする日の朝にはラジオ（FMだ）を聞くことが多く，その後はクラシックかジャズなのだが，その短いラジオ聴取時間内でも「今日はクリスマスイブで，だから・・・」といった話をかなり頻繁に聞いた。
多かったのは「イブなのに恋人もいないで，一人・・・」といった主旨の話で，これは統計的にみれば当然といえば当然のことで，何を嘆いて（悲しんで？）いるんだろう，と不思議だった。
今年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば，18～34歳の未婚者のうち「異性の交際相手がいない」とする男性は61.4%，女性は49.5%である。
つまり，これらの年齢層の未婚者では半数ほどが恋人がいないワケで，「イブなのに一人・・・」とことさら嘆く（悲しむ？）必要は統計的にない。
それよりも興味深いのは，恋人がいる男性は38.6%，女性は50.5%と，男女差がある（男性が少ない）ことだ。
このことから少なくとも次の３点が示唆される：
１）18～34歳の女性は35歳以上の男性と付き合っている確率が12％ほどある（17歳以下の可能性もあるが）；その場合，統計的に見て相手男性が既婚者である可能性が高い。
２）18～34歳の男性は平均して1.3人の18～34歳の女性と付き合っている可能性がある。
３）18～34歳の男性の12%（ないしそれ以上）が複数の女性と付き合っている可能性がある。
これらは互いに排他的ではなく，また，調査データの年齢層が限られているので，明確なことは言えないが，欧米男性での平均浮気率は約28%というデータ（Leigh et al., 2004）や世界的に見て85%の民族が一夫多妻的であるというデータ（Schuiling, 2003）を踏まえると，結婚前でも（そして日本でも）軽度な一夫多妻傾向があることはありそうなことである。
そもそも，調べられた4000種の哺乳類の中で一夫一妻制の婚姻形態を持つ種は3～5%しかいなく，「good genes」をもつ一部のオス（男性）がメス（女性）から選ばれて一夫多妻的になる，というのは進化的（性選択的）に仕方がない（進化的に有利な繁殖形態・戦略）とも言える。
かの「ヒト男性の長生き問題」にしても，この観点から一面的とはいえ理解（仮説化）できるはずだし・・・。
と，まあ，例によって「さまよう心」にあってあれこれ考えていた一日であった。
かく言う私は・・・，もちろんたった一人で過ごしている（いた）ことは，こうしてブログを書いていることからも明らかだと思う－－イブなどドーデモイイことで，朝にラジオを聴かなければ意識もしなかったことではあるが。
（ついでに言えば，クリスマスやそのイブ云々には何の興味もないので，夕食は今夜もコンビニ弁当であった－－これまたドーデモイイ^2ことだが）。
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